合志市で遺品整理を行っているアークサービスです。
ここで紹介する事例は、ほとんど交流のなかった叔父さんの遺品整理を行わなくてはならなくなった、ある女性からご依頼いただいたときの事例です。
なぜそのようなことになったのか御覧ください。
ご相談内容
「遺品整理をされている会社ですか?」
「亡くなった叔父の部屋を解約しないといけないんですが、私にはどうしようもない状態です」
「実は先日、管理会社から電話があって、部屋の現状を資料にして送るのでなんとかしてほしいと言われました」
「送られてきた資料を見たのですが、物が多く、ゴミも散乱しており悲惨な状態です」
「実際に見に行ったりもしましたが、なにか出てきそうで中にはいるのが怖くて玄関までしか入れませんでした」
「なので確認と見積もりをしていただきたいです」
とのこと。さらに、
「正直、近づきたくもないので、少し離れたところで待ち合わせたいのですが大丈夫ですか?」
と今回の遺品整理に対して尻込みされているご様子。弊社としては全く問題ないので快諾。後日指定された場所に伺うことになりました。
お見積り
指定された場所は現場からかなり距離のあるコインパーキング。この距離からも、相当近づきたくない心情が読み取れます。
「今日は変なことお願いしてすみません」
と大変恐縮されていました。しかし、できないことをできる人間に頼むことはなにもおかしなことではありません。そのことをお伝えすると少しホッとした表情になっていただけました。
お見積りのために鍵をお借りした際、管理会社から送られてきたという資料を拝見させてもらいました。すると、
「これを見たときは冷や汗がでてパニックになりそうでした」
「私が保証人になっていたので仕方ないといえば仕方ないのですが、どうして私が…という思いが拭えないんですね」
「ほんとにあそこには近づきたくもないです」
とつい愚痴がこぼれたご様子。これは当然かも知れません。私が同じ立場でも愚痴の一つも言いたくなると思います。
さて、とはいえまずは現状確認とお見積りです。預かった鍵を手に、早速現場に向かいました。
現場は築50年は超えるであろう古いアパートの一室。中に入ると以下のような状態でした。
間取りは2DK。ゴミは確かに散乱していますが、極端に多いわけではありません。部屋は故人が生前生活されていたときのまま放置されていました。
また、故人は釣りが趣味だったようで、いたるところに釣り道具が置かれています。後日わかったことですが、釣り竿だけでも50本以上出てきました。
気になるのはカビです。
どうやらこの建物は湿気が多いようで、壁や床は白カビが発生していました。実は外観もカビだらけで、たしかに日当たりいいとはお世辞にも言えない立地だったのです。
全体の確認ができたところで先程のコインパーキングに戻ります。不安そうな表情をされていましたが、問題なく解決できることをお伝えすると胸をなでおろされていました。
ここで適切な料金を提示すると、
「はい、それでお願いします」
「今現金を持っていますので先にお支払いしててもいいですか?」
と即決、即支払を希望されました。通常は作業完了後、確認をしていただいたあと精算をしていますが、依頼主様は「この場で全部終わらせておきたいから」ということで先にご精算。
あとはすべておまかせいただくことになりました。
作業内容
今回の作業は一切残すものはありませんので、ひたすら撤去作業です。釣り糸と釣り針があちらこちらに絡まり、刺さっていたので悪戦苦闘の撤去作業になりました。
写真にはありませんがベランダも釣り道具だらけ。こちらは長年放置されていたのでしょう。痛みが激しく粉状にまで風化しており、近隣の方に迷惑がかからないよう慎重に撤去していきます。
また、釣り用に購入されたであろう冷凍庫がありましたが、中の釣り餌が腐敗しており、なかなかの悪臭を撒き散らしていました。
最も大変だったのが掃除です。
もともと古い建物なので変色した部分もありましたが、それ以上に掃除がなされていないため油汚れや食べこぼしで一部腐敗していました。
どうしても取れない汚れもございますが、できる限りの清掃を半日行い、今回の作業は完了です。
最終確認のため依頼主様に来ていただきます。しかし、きれいになった部屋であっても入ることをできないとのこと。
ただ、十分綺麗になっていましたので、「これで解約ができそうです。ありがとうございました」とお礼をいただき、今回の作業は終了です。
ちなみに、遺品整理をしていると近隣の方からよく質問を受けます。
「幾らくらいするの?」
「時間はどのくらいかかるの?」
「どんな感じでやってくれるの?」
などですね。
「自分たちも後片付けのこと考えておかなきゃならないよね~」
と皆様思いは同じようです。たしかに自分の死後の後片付けは誰かが必ずしなくてはいけないことです。「家族に迷惑かけたくないから生きているうちにやっとかないとね」とお考えの方もいらっしゃいます。立派な考えだと思います。
これを見ているあなたも気になることがあればお問い合わせください。遺品整理に関するちょっとした疑問でも誠実にお答えしています。